いのうちのおうち。

井内友理恵の気ままブログです。

恵子へ。

八焔座『cicada』無事終演いたしました。

 

全10公演、ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。

今回の公演、特殊なチケットシステムを前にして恐縮していましたが、

結果的に、自分がこれからどうしていくかはっきりとした、とてもよい機会になりました。

 

約2カ月、作品のこと、役のこと、役者としての自分のこと、

何度も悩んで考えて、今の自分があります。

今回声をかけてくれた菊池史恩、朝戸佑飛には絶大な感謝です。

 

 

ご来場くださった皆様、

八焔座のチケットシステムについて、作品について、そして個々の役者について、とてもたくさん考えていただきました。本当にありがとう。

 

関わってくれたスタッフの皆様、

たくさん支えてもらい、一緒に走りぬけてくれました。本当にありがとう。

 

ダンサーチームのみんな、

みんながいたからキャスト陣がいました。何度も助けられて、いつも楽しませてくれました。本当にありがとう。

 

キャストのみんな、

たくさん悩んでがんばったね。課題はたくさんあるけれど、これからまた、どこかで会えるといいな。その時は私ももっと成長します。本当にありがとう。

 

関わってくれたすべての人に、感謝です。

 

 

今回、『cicada』という作品の中で私が演じたのは、浅田恵子という役でした。

 

彼女はとにかくまっすぐで素直な普通の子です。

聴覚障害者の弟を持ち、21歳まで生きてきました。

 

耳が聞こえない弟?ああ、普通じゃないよ。でもそれが何?

恵子は、「普通でないこと」をただまっすぐに受け入れることができます。

世の中にはいろんな人間がいて、違うことは当たり前だからです。

純の感じる欠損のコンプレックスは、恵子からすれば「そんなの」ってするっと言えてしまいました。

 

健常者と障害者について、以前からたくさんの議論が交わされていますが、

私も恵子と同じ気持ちです。

結局は同じ人間だもん。って。

 

今ご覧いただいて、恵子に対する言葉で多かったのは、

「こんな先輩がほしかった」

「かっこいい」

「はまり役」

この3つでした。

 

振り返ってみると、高校や大学ではなぜか慕われることが多かったいのうち。

特に仲良くしてたり、深い付き合いがあったわけでもありません。

いまだにどこがどうして慕われるのかわからないのですが、

恵子にもそういう空気があったのだろうなあとぼんやり思います。

 

かっこいい、という言葉。

いのうちは心の底から嬉しいです。

ずっとずっと、かっこいい人間になりたいって思っていました。

その夢が叶いました。恵子、本当にありがとう。

 

恵子という役と向き合った時、たくさん悩みました。

作中で、恵子という人間は一本の軸をしっかり持っていながら、

誰にでも柔軟に合わせられる子でした。

つまるところ「超絶空気が読める子」(笑)

 

私は空気を読む自信がないので、セリフの解釈は演出家に何度も相談しました。

セリフの言い方もとても気を遣いました。

自分の言葉を押し付けずに、相手に向けてきちんと届けながら、

相手が素直に受け取れるように。

 

 

恵子はこれからも純のそばに居続けると思います。

純が求める時に自然と隣に寄り添う子です。

 

きっと玲ちゃんにも会いに行きます。

笑顔で「はじめまして」を言い、玲の今を受け入れます。

 

マサオが卒業できるように少しだけ協力してあげるかもしれません。

教室に押し込んで、ちゃんと授業を受けさせて、たまには一緒にご飯食べてあげるかも。

 

清武とは、きっとしばらく会えないけれど、もしどこかで会ったら、

「お久しぶりです」って普通に声をかけます。

 

金田くんのことは知らないけれど、もし玲ちゃんか純が教えてくれたらお墓参りに行くかもしれません。

「玲ちゃんは大丈夫だよ」って報告してあげたいから。

 

恵子へ。

私と出会ってくれてありがとう。

きっとこれからいろんなことがあるけれど、

君との出会いは最高の財産になりました。

恵子がもっとしあわせになるように願いを込めて。

 

 

井内友理恵